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印刷用データの取り扱いについて
投稿日:2024-4-11
印刷用データって何？
先日、お客さんから会社案内のパンフレット資料（PDF)の手直し依頼を受けました。
他のデザイン会社さんが作った資料だと思うのですが、EPSデータがないため、PDFデータにて作業しました。
デザイン会社はホームページのデータや名刺、ロゴデザインなどのデータを渡さない（または料金が発生する）ことがあるとよく聞きます。
ロゴデータなどはパスと呼ばれるデータで作成してあることが多いのですが、それがないとトレースしても完全に再現することは不可能に近いです。
ですので、もしロゴや名刺、会社パンフレットを依頼する場合は、その元となるデータが貰えるか事前に確認することをお勧めします。
デザイン会社がデータを渡さない理由
デザイン会社がイラストレーターなどのデータを渡したがらない理由はいくつか考えられます。
まず申し上げたいのは、デザイン会社が決して意地悪をしているわけではありません・・・と思ってます。
知的財産権の保護
デザイン会社は、自社のデザインやクライアントのプロジェクトに関連する知的財産権を保護したいと考えるでしょう。
イラストレーターファイルを提供することで、他の人が簡単に編集や再利用できる可能性があります。
クオリティの保証
デザイン会社は、自社のブランドイメージやクライアントの要件に合った高品質の成果物を提供する責任があります。
イラストレーターファイルを提供すると、後で変更されたり品質が低下したりするリスクがあるため、制御を保つためにファイルを保持したいと考えるかもしれません。
コミュニケーションの制御:
デザイン会社は、プロジェクトの進行状況や変更点に関するコミュニケーションを管理するためにファイルを保持したいと考えるかもしれません。
ファイルを渡すと、クライアントや他の関係者が変更を加えたり、誤解を招いたりする可能性があるため、制御が重要です。
利用の限定
デザイン会社は、イラストレーターファイルを一部の特定の目的や利用に限定したいと考えるかもしれません。
ファイルを渡すことで、それが広範な目的に使用されるリスクがあります。
これらは一般的な理由であり、デザイン会社ごとに異なるポリシーや要件があると思います。
最終的には、デザイン会社とクライアントの間でファイルの共有に関する合意が必要です。
イラストに使われるデータについて
デザインデータの形式は、さまざまな種類があります。主なものを以下に挙げます：
イラストレーターファイル (.ai、.eps)
Adobe Illustratorで作成されたベクターデザインのファイル形式です。拡大しても画質が劣化しないため、ロゴやアイコンなどのグラフィックを作成する際によく使用されます。
フォトショップファイル (.psd):
Adobe Photoshopで作成された画像編集用のファイル形式です。
写真の加工やデザインの作成に使用されます。
レイヤーやフィルターなどの編集機能が豊富で、高度な画像処理が可能です。
PNG (.png)
ポータブルネットワークグラフィックス形式は、ネットワーク上で広く使用されるビットマップ画像のフォーマットです。
背景が透明になるため、ウェブ上でのロゴやアイコンなどの使用に適しています。
JPEG (.jpg、.jpeg)
ジョイント写真専門家グループが開発した写真や画像の圧縮フォーマットです。
ウェブ上での写真共有やデジタル広告など、広く使用されています。
SVG (.svg)
可変ベクターグラフィックスは、XMLベースの2次元ベクターイメージ形式です。
ウェブ上での使用に適しており、拡大しても画質が劣化しないため、ロゴやアイコンなどのグラフィックに適しています。
PDF (.pdf)
ポータブルドキュメントフォーマットは、文書や画像を異なるプラットフォームやアプリケーションで一貫して表示するためのフォーマットです。
デザインのプレゼンテーションや印刷物の配布に使用されます。
これらは主要なデザインデータ形式の一部であり、その他にもさまざまなフォーマットが存在します。
使用するフォーマットは、デザインの種類や目的、プロジェクトの要件によって異なります。
文書や画像の共有、配布、印刷において便利なフォーマットです。
それでは次回はその便利なPDFについて掘り下げたいと思います。